北海道雄武町の牧場で犬が増えすぎて適切に飼育することができなくなっている問題で、住民らは支援を募りつつ、これ以上増えないよう避妊手術に乗り出しました。
敷地内に50匹以上の犬がいると推定される雄武町の牧場。
もとは牛舎だった場所で増えすぎた犬の世話や管理をしています。
牧場の所有者によると10年ほど前、エサを求めて2匹が迷い込んだのがきっかけでした。
その後、繁殖してしまい管理できなくなり、年1回の狂犬病の予防接種も受けさせていませんでした。
町は飼い主に指導しましたが、2023年になっても改善が見られませんでした。
「鎖で繋いで飼っていただきたいということだったんですけれども、同じ状況だったんで変わりはなかったですね。
そういう状況になる前に町のほうに相談していただければよろしいのではないかと思います」(雄武町 住民生活課 花松 賢一さん)
そこで、飼い主と町の有志が共同でお金を出し合い35万円ほどの費用を集め、犬たちの避妊と去勢の手術を始めました。
今回は19匹の手術が行われました。
中心メンバーの川田剛文さんです。
「(一人での解決は)なかなか難しい部分ではないかと感じた。助けを求めるのが一番の解決策になると思う」(川田 剛文さん)
飼い主は川田さんの親戚でもあり、厳しい現実も知っています。
「死なせないために餌を与えていたんです。けれども、管理というところが高齢というところもあって難しかったのではというところもあります」(川田さん)
今後は、費用の援助を受けながら残る犬も手術する予定で、川田さんらはクラウドファンディングへの協力を呼びかけています。保護した犬は、今後、希望する人に引き渡すため、狂犬病の予防接種などを進めていくということです。